
オールドヒッコリーの中でも人気の優劣はある。上位人気ベスト5をあげるならばSS2.TK2,NM1,TS1,MS3であろう。中でもTS1の人気が高い。それはなにもアマチュアだけに限った話ではなく、プロの世界でも同じだ。元々は新庄選手のモデルとして登場した訳だが、日ハムの森本選手、田中選手、紺田選手なども同じ形のバットを使っている。最大の特徴は写真のグリップ形状にある。グリップノブが非常に大きく、しかも強めのテーパーがついている。グリップそのものもやや太めで受ける印象はアベレージヒッターである。重量バランスもオールドヒッコリーの中では最もグリップよりなので、これは明らかにアベレージヒッター向けであろう。ところが使う選手を見ると一概にそう言い切る事はできない。森本選手などはトップバッターとして今年はわずかに7本塁打に終わったが、森本選手のパワーは恐ろしいまでだ。チーム事情としてトップバッターに置いたのだろうが、本来ならば中軸の力を持っている。あえてこのモデルを使っているのかもしれない。
田中賢介戦選手はシーズン中にグリップの太さを変えている。途中、やや細いグリップに変更したのだが、ボールに押されるという理由で太さをわずかに太くした。そこから打率はグングンと上がり、最終的に3割をマークした。
細いグリップのバットはどうしてもヘッドに重心が寄ってしまう。細いグリップには手首を使いやすいという利点があるものの、手首が弱いとボールに押されてしまうという欠点がある。このTS1はごく一般的なグリップに比べるとおよそ1mmほど直径が太くなっている。
さて、ここで皆さんにお勧めしたいことがある。打撃成績がもうひとつだった場合、思い切ってバットの形を変えてみるといいかもしれない。打撃不振の原因がフォームなどの技術的な問題だけだったのか? もしかするとバットが合っていなかったということも考えられなくはないのか?
森本選手も田中選手もこの形状に切り替えたことで大きく成長した。森本選手の場合にはもう少しバランスを変えてみると良いような気はするのだが。
バットの形状変更には大きな勇気が必要となる。それなりの成績を残しているのであれば、ギャンブルするまでのことはないのだが、もしも成績がもうひとつということであればギャンブルしてみる価値はある。選手の才能というのは自分ではわからない。長距離打者だと思っていた人が実はアベレージで素晴らしい成績を残せるかもしれないし、その逆も考えられる。
もう一度繰り返すが、成績不振の原因は技術ではない事も大いにあり得る。思い切ってバットの形状を変える事で、才能が開くのかもしれない。
アイスポーツ