日本ではライバルらしき存在が見当たらなかったイチローが渡米して7年目を迎えようとしている。メジャーでは過去6年間で2度の首位打者を獲得しているが、逆に言えば4回は首位打者を逃している。1度はベスト10にも食い込む事ができなかった。メジャーがどれほど厳しい世界なのかが伺い知れる。最近の安打製造機として記憶に新しいのがトニー・グゥイン。通算打率.338、首位打者8回、レギュラーを獲得してからは一度たりとも3割を切った事がなく、規定打席に到達した15シーズンはすべてベスト10に顔を出している。圧巻は94年からの4年連続首位打者。93年は惜しくも2位だった。その後、足の故障に悩み39歳からは規定打席に到達することができなかったが、それでも3割2分以上の成績を毎年残して来た。そのイチローも来年で33歳となる。グゥインの快進撃が34歳からだったことを考えるとイチローもそろそろ大爆発となるのか? イチローが最大のライバルと見るのがレンジャーズのマイケル・ヤングだ。先日のテレビでもイチローははっきりと「マイケル・ヤングがライバルだ」と言っていた。
ここ3年ほど最多安打はイチローとヤングが分け合って来た。常に1位2位はヤングかイチローであった。一昨年は最多安打、首位打者のタイトルの両方をヤングに持っていかれた。ヤングとイチローではチームにおける役割が違う。そう言う意味では最多安打はイチローの方に分がある。ヤングは昨年も103の打点を挙げ、敬遠される場面も多い。そういった状況の中でイチローと最多安打争いをするのだからヤングの能力はすごい。今年はさらにマークされることだろうから、イチローの優位は揺るぎがない。
しかし、イチローには首位打者も狙ってもらいたい。最多安打というのは出場機会が大きく影響し、さらにチーム状況にも大きく左右される。最多安打はすばらしいことだが、こわさがあまりないとも言える。たとえばボンズなどのように本当に恐ろしい打者の場合、勝負をさせてもらえない。だから最多安打とはかけ離れている。たとえば2004年に首位打者を獲得したときなど、安打はわずかに135。同じ年、イチローも2度目の首位打者に輝いたのだが、安打数は262。およそボンズの倍の安打を放っている。これはボンズがどれほどこわい打者なのか、そしてイチローの場合は「打たれてもシングル」と思われている証ではなかろうか? 過去のデータを調べていくと面白いことがわかる。最多安打を獲得する打者は新人が多い。もちろん新人王を獲得するくらいの活躍はしているが、いずれにしても「ノーマーク」の存在であった。イチローも最多安打狙いから首位打者狙いに切り替えてもらいたい。その結果として200本安打があり、最多安打であるならばいいと思う。意味もなく安打を重ねるだけよりも、さらに高い目標を目指してもらいたい。 アイスポーツ