イチロー選手が8年連続の200安打以上を達成しました。1890年代に活躍したウイーリー・キーラー選手に並ぶ記録です。
記録というものは単純に横比較できないのも事実です。そしてキーラー選手と比較するとキーラー選手の偉大さがはっきりとしてきます。
キーラー選手が8年連続200本安打を記録した期間、出場した試合は1057試合。1年平均にすれば132試合です。そう、当時の試合数は少なかったのです。ちなみにイチロー選手の8年間の出場試合数は1268試合。1年平均159試合になります。今年はまだ残り試合がありますので、平均試合数は160試合になるでしょう。
つまりイチロー選手はキーラー選手よりも20%も多く試合に出場しているのです。もしキーラー選手がイチロー選手と同じ試合条件で続けていたならば、さらに5年ほど年間200安打以上を続けていたはずです。
逆にイチロー選手がキーラー選手と同じ試合条件であったなら、200安打以上を達成できたのは2004年の262安打を達成できたときだけでしょう。
キーラー選手は8年間の間、毎年50前後の盗塁、80前後の打点を稼ぎだしていました。これに20%試合数が増えていたら、毎年60前後の盗塁に100打点前後の打点を稼いでいた事になります。
イチロー選手の8年連続200安打以上は素晴らしい記録ですが、キーラー選手と比較するのはどうかと思います。
一方で安打数=最高の打者とは思えません。安打数を稼ぐには
「多くの試合に出る」
「フォアボールでの出塁を減らす」
「チームの勝利とは関係のないところから生まれる」
「お山の大将でいられる存在」
「トップバッター」
「弱いチーム」
「後ろに強打者が控えていない」
などの条件が揃わなければなりません。ですから最強の打者の証拠ではないのです。
たとえば最近で言えば2004年のバリー・ボンズ選手。打率.362 打点101 本塁打45本でMVPも獲得。首位打者も獲得しましたがヒット数はわずかに135本。同じ年のイチロー選手はこちらも首位打者を獲得し、安打数はおよそ倍の262本。しかしMVP投票では下の方に沈んでいました。
つまり安打数イコール強打者ではないのです。同時に安打数=チームへの貢献度でもないのです。
今年は地元新聞から「イチロー不要論」が飛び出し、投票まで行われました。結果、イチロー不要投票は38%という高い数字でした。日本のマスコミは「6割強が必要」と好意的に書いていましたが……。
もし仙台で「岩隈不要投票」が行われたら5%もいかないのではないでしょうか? もし北海道で「ダルビッシュ不要投票」が行われても5%もいかないでしょう。そう考えるとイチロー不要論の38%は、とんでもなく高い投票率だったと言えるのではないでしょうか?
あ、またしてもイチロー大批判大会を展開してしまいました。もう少しチームに貢献するようになるといいんですけれどね。